「私」というコンセプト(コーチングとマーケティング)

「私」というコンセプト(コーチングとマーケティング)

はじめに

これから書くことは、自分の中でもまだきちんとまとまっていないことなので、
散文のような形になることをお許しください。

僕がずっと考えていることは、
どうしたらコーチングとマーケティングを、
有機的に融合できるか、ということです。

そのためには、
まずマーケティングという言葉の定義の捉え直しが必要になると考えています。

 

僕にとってのマーケティングと一般的なマーケティング

僕にとってマーケティングというのは、
平易な言葉で表現するならば、
居場所の創造と発見、
ということになります。

それは、形ある商品でもそうだし、
一人の人間でも同じことだと考えます。

通常、商品ありきのマーケティングの場合、
その商品のターゲットから設定します。

そして、その商品をそのターゲットに提供する理由を定めます。
なぜならば、ターゲットはすでになんらかの形で需要を満たしているからです。
なので、それでも新しい商品を供給する理由が必要になります。

わかりやすく言えば、
もうすでに車はあるけれど、
それでも新しい車を供給する意味です。

それは、
「より速く走れる」
「よりスタイリッシュである」
「より家族で楽しめる」
「より燃料効率が良い」
というようなことです。

そしてこれらが新たなウリとなり、
よくこういうことをUSPと言います。

そして、
そのターゲットにそのUSPでもたらすことができる喜び、
それがベネフィットです。

さらに言うならば、
「そのターゲットにそのUSPでそのベネフィットをもたらすこういう商品です」
という概念の集合体こそが、
「コンセプト」
ということになります。

そして、
ターゲットの今現在の興味を知り、
その興味に触れながら、新しい喜びを提供することで、
こちらが提示する新たな「コンセプト」に興味を持ってもらい、
購入をしてもらうまでの一連の活動、
これを「マーケティング」と言います。

 

「私」というコンセプトを考える

さて、
「コンセプト」という言葉が現れました。

僕は、
人間が人間として生きる活動の重要要素の一つに、
「生きる人間としての自分というコンセプトを発見すること」
があると思っています。

つまりこれは、
「生まれてきた意味を自分で創造する活動」
と言えます。

人間は誰しも、
「自分はなぜ生まれてきたのだろうか」
「自分はなんのために生まれてきたのだろうか」
と考えることがあります。

商品であればその答えは見つけやすいと思いますが、
こと自分のこととなると、
それは、きっとどんなに考えたところでなかなか答えが出ない質問です。

なぜなら、
「よし、生まれよう」
と決めて生まれてくるわけではないからです。

言い方はおかしいかもしれませんが、
「生まれてきちゃった」
というような感じです。

だから、
考えても考えても一向に答えにたどり着かない質問。
それが、
「自分はなぜ生まれてきたのだろうか?」
「自分はなんのために生まれてきたのだろうか?」
という質問です。

「なぜ生きているのだろうか?」
とどんなに考えても、
「とりあえず生まれてきて、まだ死んでないから」
という答えにたどり着いてしまう。

でも、
どうにもそれでは虚しくなってしまうのが、
人間という生き物ではないでしょうか。

きっと、
人間以外の動物はそういうことを考えません。
というより、
「この自分」という認識を
持っていないのではないか、と思います。

人間だけが、
「今現在を生きているこの自分」
というものを存在として認識しています。

だからこそ、
「なぜ生きているのか」
を考えてしまうのです。

そして、
その答えが空しいものになってしまうと、
「生きる」ということが虚しくなってしまいます。

 

「私」というコンセプトを考える意味

そこに彩りを加えてくれるもの、
それが「コンセプト」です。

「なぜ生きるのか、どう生きるのか」
これが「生きるというコンセプト」
と言えるのではないかと僕は考えます。

そして、
「なぜ生きるのか、どう生きるのか」
これを考える上で、
必ず登場するのが「自分以外の他人」です。

というよりも、
「生きるというコンセプト」を考えるということは、
そのほとんどが「他人との関係性を考える」ということになるのではないでしょうか。

「自分は一人で自由を謳歌して、旅をし続けたい」
なんていうコンセプトの場合には、他人は登場しないのでは、と思うかもしれません。

ですが、
本当に一人で、本当に旅先でも誰とも出会わず、
そこにはどんな人間模様も関係性もない、
そんなこと、ありえるでしょうか?

ありえないはずです。

なぜならば、人間は一人で生きていくことができないからです。

人間は、
社会との関係性によって生存を担保されている文化的な動物です。

だからこそ、
必然的に、無意識にも必ず周りの人間との関係性を考えるようにできています。

つまりは、
「どのような関係性の中に身を置き、そこでどんな関係性を生み出していくのか」
そこに終始するのです。

そして多くの人は、
いつもそのことについて、漠然と悩んでいます。

悩んで悩んで悩んだ結果、
また「なんのために生きてるんだろう」
という答えの出ない質問に戻っていったりするのです。

そこで考えてほしいのが、
「生きるというコンセプト」
です。

 

自分が生まれてきた意味

生きるというコンセプトを考えることは、
自分に生まれてきた意味、生きる意味をプレゼントする行為、と言えます。

そしてそれは同時に、
理想とする自分自身、
そして、理想とする周囲との関係性を目指すことを意味します。

それは、
自分自身をどのような人間として認識し、
その自分をどのような人間として周りに認識してもらうのかを、
きちんと見直し考えることでもあります。

それはごくシンプルに言えば、
「自分自身と人間関係を整える」
と言えるかもしれません。

人間関係には、
出会いがあり、関係構築があり、一定の関係性の完成があります。

この図式は、
一般的にマーケティングと呼ばれているものと、
ピタリと当てはまります。

そう考えると、
コーチングとマーケティングは、
同音異義語の関係であるとも言えるし、
ある一つの事柄に対しての、
切り取り方の違いによる表現の差異と言えなくもないように思います。

とは言え、やはり別物です。
車のタイヤの右タイヤと左タイヤが別物であるように、
別々の両輪として存在する必要はあり、
かつ、同時進行的に同じような役割を担い、
かつ、お互いを支え助け合う関係。

それが、僕の思う、
コーチングとマーケティングの関係です。

特にマーケティングについての僕の認識は、
一般的な認識とは大きく違うかもしれません。

ですが、
結局は「関係性をテーマに扱われるコミュニケーション」であることには変わりがありません。

お金になるとかならないとかではなく、
豊かな関係性が生み出す様々な喜びを享受するためにも、
多くの人がコーチングとマーケティングを実践することを
僕は望みます。

それが、
自分という人間を知り、その意味を知り、
社会の中で自分自身の居場所を発見し、また創造し、
自分と周りの人を同時に幸せへと向上させていく道だと、
僕は信じているからです。

 

コンセプトとコーチングとマーケティングの関係

「自分という人間を生きる、というコンセプトを考えること」
これをエンジンとしながら、
両輪にコーチングとマーケティングが存在する。

そう考えると、
お金が行き交うビジネス活動も、
まるでお金自体が社会の血液の循環のように思えるかもしれません。

「価値という気持ちや感情」を届けたり受け取ったりする便利な証として
そこにお金というものが存在しているだけであって、
マーケティングの本質はお金にはない。

マーケティングの文脈でお金が登場するとき、
それ自体が主人公なわけではなく、
それはあくまで行き交う価値の流れをわかりやすくするための符号であり、言語の一種。

そう、だから、
視点がお金にフォーカスしている時にはビジネスはうまくいかないというのは、
まさにそういうことなんじゃないかと僕は思います。

お金は、ただそれをわかりやすくしているだけのものに過ぎないわけです。

本来そこにあるのは、
喜びの交換です。
お金自体が喜びになるわけではありません。

ある意味、
自分が何を喜びとするのかを知るのがコーチングの一連のプロセスならば、
他人が何を喜びとするのかを知るのがマーケティングの一連のプロセス、
なんていうふうにも言えるのかもしれません。

また、
ある関係性を自分の視点から見る考え方がコーチングとするならば、
ある関係性を相手の視点から見る考え方がマーケティング、
なんていうふうにも言えるのかもしれません。

 

少しだけビジネスに落とし込んでみる

例えば自分でビジネスをしてみようか、なんて考えることがあるとします。

「起業する」「副業する」

そういうふうにものを考えるのも決して悪くはないと思います。
ですが、
起業も副業も、結局は何らかの目的を果たすための手段でしかありません。

起業する、もしくは副業をする、
その目的は何でしょうか?

お金を稼ぎたい、自由な時間がほしい、
その目的は何でしょうか?

結局は、
どこでどんな人とどういう関係性を築いていく自分でありたいのか、
おそらくそこに終始するのではないでしょうか?

なぜなら、
どこまでいっても究極的には、
目的は「幸せの追求」になるからです。

そして幸せというのは、
人間関係の中からしか得られないからです。

また逆に、
自分で起業してビジネスが上手く行く人、
副業でビジネスが上手く行く人にも共通点があります。

それは、
「どんな人とどんな関係性を築いていきたいのか」
をしっかりと考えていることです。

「こういうお客さんにこういうサービスを提供して、こういうふうに喜んでほしい」
「こういう人と一緒にこんなふうなお仕事を作っていきたい」
「仕事以外の時間をこういう人とこういうふうに過ごしたい」

こういったことをきちんと考えている人は、
お客さんや仕事を共にする人、生活やプライベートを共にする人との関係性を
きちんと考えている人です。

そういう人は、
方向性が明確だからこそ、
共感も生まれやすく、目的を同じくする人も集まりやすいのです。

だから結果的にビジネスも上手くいくし、
プライベートも上手くいくわけです。

そしてそれこそが、
自分が周りの人にどんな人として認識されるのか、という、
個人レベルの「マーケティング」です。

「どんな人として認識される」の「どんな人」の部分がコンセプトです。

そして、それらを在り方レベルから整えるのが
「コーチング」です。

在り方が磨かれると関係性が向上する。

関係性が向上すると、在り方が磨かれる。

やはり、
「この自分」と「それを認識している自分」と「周りの人との関係性」
これらを向上させていくために必要なのが、
コーチングでありマーケテイングであり、
自分を生きるというコンセプトを考えることです。

 

まとめ

コンセプトやマーケティングというと、
どうしてもビジネスの方の視点から見られがちです。

ですが、
自分自身の「幸せ」の方向性に気づき、
どんな自分、どんな周りとの関係性が理想なのかを明確にし、
それを実現すべく、発想や行動の選択肢を増やし、
自ら選び、自分が生まれた意味、生きている意味を発見創造していく。

そのために必要なスキルこそが、
「コーチング」「マーケティング」「コンセプトメイキング」であると、
僕は考えます。

何度も何度も言いますが、
結局全ては「関係性」に終始します。

なので今日はぜひ、
・あなたが日々にもっと幸せを感じるために、より良い関係性を築いていきたい人は誰なのか
・あなたが目標を達成するために、より良い関係性を築いていきたい人は誰なのか
・あなたがより良く生きるために、目指したい人物像は誰なのか
こんなことを考えてみてください。

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