起業して成功するには成功者の真似をすれば良いのでしょうか?

起業して成功するには成功者の真似をすれば良いのでしょうか?

「起業を成功させたいなら成功者の真似をしろ」は本当?

僕みたいな仕事をしていると、
「起業を成功させたいなら成功者の真似をしろ」
みたいな話がよくあります。

「成功者のやっていることを真似しなさい」
「身振り手振り、言動をインストールしなさい」
「その人になりきって振る舞いなさい」

よく、こういうのって聞きますよね。

こういうのって、どう思いますか?

 

僕は、
決して間違ってないと思うんですよ。
起業するために成功者に学ぶのって。

その道の成功者は、
成功する道のりを歩んできたわけですからね。

でも、その方法を学んで真似したら、
うまくいくんですかね。真似した人も成功できるんですかね。
そこは疑問ですね。

 

なぜ起業の成功のために成功者の真似をすることに疑問を感じるのか

まず、
実際そうやって成功した人っていうのは、
その当時の先輩成功者の真似をしてきたんでしょうか?

それはちょっと疑わしいと思うんですよね。

もしそうじゃないんだとしたら、
もうその時点で「成功者の考え方」を
インストールすることはできていませんよね?

まず、その成功者と、
真似する人にとっての「成功」が同じかどうか。
これもきちんと考える必要があります。

ビジネスや起業で「成功」というと、
何かとすぐ収入や売り上げの多い少ないの話になります。

「月商7桁を3ヶ月で達成!」とか
「年商が億だ!」とか。
つまり、お金のはなしがすごく多いですね。

もちろん、
お金の話だからダメだ、
っていうわけじゃないんですよ?

お金の話って、全部数字で出るからわかりやすいし、
だからこそ「この人は成功している」という指標になりやすいし、
目指す目標にもしやすいと思います。

ただ、
実際歴史に目を向けて見ると、
金銭的には成功していたのに、
最終的には自殺したり没落したりという例が、
決して少なくありませんね。

記憶に新しいところだと、
世界的デザイナーのケイトスペードさんが自殺してしまったり。
(不安症とうつ病があったそうです)

 

起業して成功したいのなら

一体僕は何が言いたいのかというと、
成功したいのなら、
まず成功という言葉の定義を
きちんと見直してみることなのではないか、
ということです。

月に100万円稼げたら成功なのでしょうか?
週に1回しか働かなかったら成功なのでしょうか?

果たして成功ってそもそもなんなのでしょう?

多くの人が、
成功したくて起業します。

ところが、
その成功の実態がはっきりしていない人が、
驚くほど多いのです。

自分にとって成功とは、
いったいどんな状態なのか、
具体的に考えたことはありますか?

 

起業して確かに成功しているはずなのに日々渇望している人たち

「そんなまどろっこしい話はどうでもいい」
「そんなことは考えるまでもなく、とにかく成功したいんだ」

と思うのなら、
そのまま突っ走るのも良いかもしれません。

ただ僕は、
仕事上たくさんの「起業したい人」と出会います。

中にはもうすでに、
月に100万、200万、300万と稼いでいる人もいるんです。
複数の不動産を所有し、しょっちゅう旅行しながら暮らしている人もいます。

ところが、そういう人が僕にいうのです。

「まだ成功していない」
「もっと頑張らなくては」

って。

それも、
素敵なサービスを誰かに届けて喜んでもらうための頑張りではなく、
とにかくもっと稼ぐための頑張り、
人から認められるための頑張りで、
確かな結果を出しながらも、
自分自身はいつも渇望の中にいる、
そんな状態なんです。

僕が思うに彼らには、
はっきりとした「成功の定義」がないのです。

では、
成功ってなんなのでしょうか?

 

そもそも起業における成功って?

そう考えると、
お金とか自由な生活とかだけじゃなく、
成功っていろんな尺度や考え方がある、
ということに気づいてきます。

そして、
人によって全然違うものだ、
ということにも気づいてきます。

それを一括りにするのは難しいことですが、
それでも無理やり一括りにするとしたら、

成功=「この自分が好きだ、と心から思える状態」

なのではないでしょうか?

どんなに稼いでも、どんなに生活が自由でも、
「今の自分が好き」と心から思えなかったら、
何かでそこにある心の隙間を埋めようとします。

闇雲に「漠然とした成功」を目指す人は、
その視点が足りていないが故に、
「もっと稼ぐ」「もっと自由」に
走ってしまいがちなように思います。

 

じゃあ、好きなことをすれば起業して成功できる?

この話をするとよく、

「そうですよね!やっぱり好きなことをしたほうがいいですよね!」

と言う人がいますが、
それも違うと僕は思います。

いや、
好きなことをするのは全然良いことだと思います。

ですが、
「好きなことをする」というのと、
「この自分が好きと思える状態」というのは、
似ているようで全然違うと思うのです。

例えば、
子どもと一緒に車に乗っているママ。
そんなママはパチンコが大好き。
だから車に子どもを置いて、大好きなパチンコへ。

このママは、好きなことをしています。

でも、
「この自分が好きだと思える状態」なのかと言われたら、
もしかしたらそうではないかもしれません。
(一概に決めつけることもできませんが)

つまり、
好きなことをやる、というのと、
この自分を好きと思える状態、というのは、
必ずしもイコールというわけではないのです。

 

起業して成功、という前に

なんでこの話をしようと思ったのかというと、
もうすぐ引っ越す、僕が住んでいるマンションの
管理人さんのことを思い出したからです。

僕が住んでいる(もう引っ越すけど)広尾駅徒歩1分のマンションは、
24時間いつでもゴミが捨てられるようになっています。

ゴミ捨て用の部屋、みたいのがあるんです。
大きいマンションとかだと、よくそういうのありますよね。

年末のある日、
そのゴミ捨て用の部屋の前に張り紙があるのに気づいたんです。

「プラスチックゴミは24日までに出してください。
 資源ごみは28日までに出してください。
 それ以降は回収がありませんので、
 ゴミ捨て用の部屋からゴミが溢れてしまいます」

そんな感じ。

普段でさえ、月曜日はゴミがはみ出しそうなくらい出してあるんですよ。

管理人のおばちゃんが、
曜日ごとにそこからゴミをピックアップして、
近くの正規のゴミ捨て場まで運んでくれているんですよね。
土日は正規の回収がないから、月曜日はゴミがたくさん。

きっと、回収がない年末を超えて
年始はきっともっと大変なことになってしまいますね。

管理人のおばちゃんは、
エントランスホールから、エントランスの自動ドアから、
エントランスにある植物から、廊下から、
エレベーターから、何から何まで、
毎日毎日丁寧に自分の手で掃除をしてくれています。

僕が出かけるところを見ると、
「いってらっしゃーい!」と笑顔で声をかけてくれます。

クリスマスの2週間くらい前になると、
エントランスホールに大きなクリスマスツリーを出してくれました。
みんな、管理人のおばちゃんが一人でやってるんですよね。

そんなおばちゃんが書いた年末年始のゴミ出しのお願いの紙を見たときに、
「もっともっと、おばちゃんに感謝できる自分でいたいな」
という、深ーい気持ちになったんですよね。

 

成功=感謝なのかもしれない

お金をいっぱい稼いで、「成功!」っていうのもいいし、
そのノウハウをどんどん真似して実践もいいし、
成功者マインドがどうたらこうたらっていうのもいいと思います。

ただ僕はその根底に、
「感謝を忘れてはいけない存在への感謝」
というのがあると思うんです。

「この自分が好きだと思える自分」と「感謝すべき対象に感謝できる自分」って、
すごく密接な関係があると思うんですよ。

何かに自然と感謝できている時って、
自然と幸せを感じられる時でもありますしね。

「あー、ありがたいなー」

って思うのって、幸せなことですよね。

そして、
そんなふうに素直に幸せを感じられる自分を、

「あ、今の自分いいぞ」

って思えるのも、また自然なことのように思うんです。

もちろん、
「成功」=「今の自分が好きと思える状態」
だとしても、
必ずしもそこに「感謝」や「幸せ」が絶対存在している、
とは言い切れないかもしれません。

ただ、
どうもそこには密接な関係があるんじゃないかな、
と思うのです。

無料メール講座

 

コーチングカテゴリの最新記事