「先に与える」と「シャンパンタワー」の注意点

「先に与える」と「シャンパンタワー」の注意点

先に与えるということ

個人起業ビジネスをしていると、必ずと言っていいほど出てくる言葉があります。

 

それは

「先に与えなさい」

という言葉です。

 

いわゆるコンサルと言われる人や、

メンターと言われる人がこぞって

「先に与えましょう」

「それがビジネスの成功の秘訣です」

というようなことを言っていますが、

果たして「先に与える」のは、本当に有効なのでしょうか?

 

今日はそれを考えてみたいと思います。

 

 

与える、という表現について

 

僕は

「先に与える」

ということにたいして、結構否定的な態度を取っています。

 

それはなぜかというと、

「与える」

という表現に嫌悪感のようなものを覚えるからです。

 

「与える」

って、なんて上から目線なんだろう、

なんていうふうにも思ってしまいます。

 

ただ、それは表現上の話であって、

そこまで大した問題ではないのだと思います。

 

それよりも僕が気になるのは、

「先に与える」ということを主張したり指導したりしている人の言葉の端々から感じる

メンタリティーなのです。

 

それはどういうことなのかというと、、、

 

 

本当はほしいんじゃない?

 

先に与える、と言っている人の多くが、

「先に与えましょう、そしたら後からもらえるから」

と言っているように感じるのです。

 

このgive&takeのような関係が、

なんとも気持ちが悪いなぁ、と感じてしまうのです。

 

例えば誰かにプレゼントをするときに、

「この人にプレゼントをあげると、あとから何かしらプレゼントをもらえるだろう」

なんて考えながらプレゼントをすることってあるでしょうか?

(あるかもしれませんが、笑)

 

ビジネスで

「先に与えましょう」

と主張している人の発言を見ていると、

それに似たようなものを感じてしまうことが多々あるのです。

 

もちろん、

「後からもらえるから先に与えるんだ」

と自覚してやっているのであれば、それはそれでいいのかもしれません。

 

その態度が不正解である、正しくない、と言うつもりは全くありません。

 

ですが、

無自覚に「とにかく与えるんだ」と身を削り、自分を犠牲にし、頑張ることで、

「与えている」つもりが「奪っている」マインドになってしまっている人も、

少なくないのではないか、と感じるのです。

 

そんな状態で「与える」活動を続けていると、

思うように結果が出ない状態が続いたときに、

「なんでこんなに与えてるのに、自分は受け取れないんだ!」

という残念な状態になってしまいかねません。

 

ただ、

豊かな自分でいるために、

自分のものを誰かにシェアすることは

非常に尊いことです。

 

それにより、豊かなマインドを持ち続けることが、

ビジネスの成功につながる、ということも事実あると思います。

 

では、そういう「シェア」は、

「後でもらえるから先にシェアする」と

どのように違うのでしょうか?

 

 

満たされて溢れたものをシェアする

 

人は自分が本当に満たされたときに、

そこから溢れ出たものを誰かにシェアしたくなります。

それは自然な心の働きです。

 

美味しいものを食べて満足したら、

大切な人に教えてあげたくなりますよね?

そういう気持ちです。

 

そのとき、

「これを誰かに教えてあげよう。そしたら自分も教えてもらえるぞ」

なんて思うでしょうか?

思わないですね(笑)

 

つまりここで大切になってくるキーワードは、

「満たされている」

ということです。

 

まず自分が先に満たされる。

そしてそこから溢れ出たものを人にシェアする。

このとき、自分は満たされていますから、

人にそれをシェアするときに、いらぬ期待を持ったり、

自分のものが減ってしまう、というような感覚はありません。

 

シャンパンタワーの法則って聞いたことがありますよね?

まさにあれがそうです。

まず自分が満たされることによって、

人に溢れた分をシェアしていく。

 

ところが、

このシャンパンタワーの法則にも

思わぬところに落とし穴があります。

 

 

シャンパンタワーの法則の注意点

 

まず自分が満たされる。

溢れ出た分を人にシェアしていく。

それがシャンパンタワーの法則です。

 

これ自体は非常に素敵な考え方だと僕も思います。

 

ですが、

「ではまず自分が満たされなくては」

と躍起になるが故に、

・気づかぬうちに人から奪うマインドになってしまう

・自分がどう満たされるのかもわからずに漠然と贅沢をする

・承認欲求を暴走させ、背伸びした生活ぶりをSNSに投稿する

というようなことを繰り返してしまう人もいます。

 

なぜそのようなことをするのかと言うと、

大前提として、

「自分は満たされていない」

という思いが無意識にあり、

それを満たそうとする行為がエスカレートしていくからです。

 

大前提として、

僕もあなたもある程度は満たされています。

だから生きていくことができているのです。

今日も生かしてもらえているのです。

 

雨風しのげる家があり、

ご飯も食べることができ、

トイレだって綺麗です。

 

先人たちが大変な苦労をしてくださったおかげで、

僕たちはこうして暮らしていくことができるわけです。

つまり、ある程度はもう満たされているのです。

 

それを無視して、

今満たされていると言える要素を度外視して、

「満たされなければいけない!」

と躍起になると、極端な行動をとってしまうようになります。

 

でも、それで満たされていくことはないので、

エスカレートしていってしまうのです。

 

まず大切なことは、

「自分を満たしてくれるものを選り好みしている自分に気づくこと」

です。

 

偉そうに書いてますが、

僕だって色々選り好みしてしまったりもします。

それは、

「自然と感謝が湧き上がってもおかしくないはずのものに、感謝を感じられなくなっている状態」

とも言えます。

 

もっとシンプルに言えば、

「日常に感謝を感じない状態」

です。

 

ただ、

それを

「感謝しなくてはいけない」

なんて思う必要はありません。

 

「感謝しなくちゃ」と思うってことは、

感謝していない、ということですからね(笑)

 

 

感謝とは

 

感謝とは、

「しなくてはいけないもの」

ではなくて、

「自然と湧き上がった感謝に気づく」ものです。

 

そして、

感謝を感じられる事柄が多い人というのは、

それだけ満たされている人です。

 

そして、自然と湧き上がる感謝を感じられるようになるためには、

自分自身に質問を問いかけるのがコツです。

 

その質問とは、

「今感謝できることはなんだろうか?」

です。

 

そういう質問を自分自身に問いかけると、

「感謝できる対象」が

自然と身の回りにいくらでも見つかります。

 

なので、

とりあえず「ありがとう」と思ってみます。

言えるなら言ってしまった方がいいですね。

 

そんなことを暇さえあれば繰り返していると、

なぜだか豊かな気持ちになってくることに気づくはずです。

 

それが満たされる、ということです。

 

その状態で、期待なく、

楽しくシェアできるものをシェアしてみてください。

もっと豊かな気持ちを味わえるはずです。

 

そして、シェアした相手も、

豊かな気持ちを味わうはずです。

 

こうして豊かさは増えていきます。

 

この時はもう、

「先に与える」

なんていうことは考えていないはずです。

 

与えることで満たされるのではないのです。

もうすでに満たされているからこそ、シェアできるのです。

 

何も無理する必要はないのです。

その時に、プレゼントしたいと思うものをプレゼントすれば良いのです。



そして、そういう状態になるためには、

今もう満たされている自分に気づくこと。

 

それだけでも日々がどんどん楽しく豊かになりますよ。

 

 

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